アッテネータ(Attenuator,略語:ATT)

信号レベルを減衰させる装置。

果たす役割

もともと音声信号を機材には、どれくらいの信号レベルで入力させるのか(入力レベル)が決められている。入力する際に入力レベルが
基準レベル(作業レベル)よりも弱いときにはゲインつまみ(機材によってはトリムつまみという)を使って信号レベルを基準レベルまで強める(増幅)ことが出来る。
しかし、逆に基準レベルより大きすぎる場合はアッテネータを使い、入力レベルを弱めて(減衰)信号を入力させる。

アッテネータは主に音声信号、通信で使われる事が多い。
ここでは音声信号のやりとりについて例を用いて考える。
音源デッキから出力される音声信号はラインレベルで、ミキサーの入力側がマイクレベルの場合。
ラインレベルで出力された信号をマイク入力に接続して入力したい場合はどうすればいいか?
このラインレベルとマイクレベルを比べるとラインレベルの方が信号レベルが高い。
想定と逆のタイプで、マイクレベルの信号をライン入力へ接続するのであればゲイン(トリム)つまみを使えば、信号レベルを増幅させて扱う事が出来るようになる。
もちろんフェーダーを下げれば信号レベルを落とす事も可能であるが、実際にやってみればわかるが音がかなりひずんでしまう。
そこで、音をひずませることなく信号レベルを落とす(減衰という)のにアッテネーターが必要になる。
このように出力レベルより入力レベルの方が低いとき、アッテネータを使って入力信号を減衰させ、ミキサーの入力レベルに調整させてから入力する事が出来る。



構造

アッテネータの構造は非常に簡単で、内部に抵抗が入っている。
どれくらい落としたいのかによって抵抗の値がかわってくる。
よって簡単に自作する事も可能である。