ハウリング(Howling)

スピーカーから鳴る音がマイクに直接入り、その間を回り続ける不快な音を伴った現象

意味とその呼称

音に関する現象のひとつ。この現象は問題であると捉えることが大半だが、あえてこの現象を発生して音として利用することもある。元々は英語で遠吠えの意味(howling)。「音が回る」や、「ハウってる」と表現する。

原因

マイクロフォンにより得られた音声信号をアンプで増幅しスピーカーから出力する際に起こる。スピーカーからの出力が十分に大きい場合、マイクロフォンスピーカーに近づけたり、音量を上げすぎると振幅の大きな規則的な電気信号が得られる。つまり「キーン」という音の事である。その音は不快感を伴う。過大な入出力が起こるため、場合によってはスピーカーを破損することもある。
これはスピーカーからの出力の一部がマイクに帰還されたことにより生ずる物理用語で言う発振現象である。マイク→アンプ→スピーカー→マイクという永久的な経路をたどる正帰還(英語でpositive feed-back)が原因であることから「フィードバック」と呼ばれることもある。

対策

マイクロフォンの認識する音の帯域とスピーカーの認識する音の帯域にイコライザーを使って差をつければ良いが、これは経験が必要であったり事前に音の帯域を調べたりとあまり実用的でない。他には
オーディオミキサーもしくはアンプの出力レベルを下げる
マイクロフォンスピーカーの角度や位置を変える
リミッターを用いてハウリングが起きない音量を維持する
ハウリング除去機能のあるデジタルプロセッサを使う
といった事があげられる。なるべくであればデジタルプロセッサを使うのではなく、他の項目に記述したことを行った方がいい。